077-572-5255小児矯正治療
お子さまの健やかな成長を導くきれいな歯並び
お子さまの歯並びについて、ふと気になったことはありませんか。「少し歯が重なって生えてきている」「受け口になっているように見える」「お口をぽかんと開けていることが多い」
これらは、お口の健全な成長に関わる大切なサインかもしれません。小児矯正は、単に見た目を美しく整えるためだけのものではありません。
お子さまがまだ成長段階にある時期に、顎の骨のバランスや大きさを適切に整え、永久歯が正しく生えそろうための「土台」を築くことを目的とした、未来への健康投資です。
顎の成長を利用できるこの時期ならではの治療を行うことで、お子さまの心身の健やかな発育を促し、生涯にわたるお口の健康の基礎を築きます。
小児矯正と成人矯正の違い
成人矯正が、基本的に完成した顎の骨の中で歯を動かし、歯並びを整える治療であるのに対し、小児矯正は、お子さまの成長する力を利用して、顎の骨の成長そのものをコントロールしていく点に大きな特徴があります。
顎の骨が適切な大きさやバランスに成長するように導くことで、永久歯が並ぶためのスペースを確保し、将来的に抜歯を伴う本格的な矯正治療の必要性を減らしたり、治療期間を短縮したりすることが可能になります。
小児矯正の二つのステップ
小児矯正は、お子さまの成長段階に合わせて、大きく二つのステップに分けて行われることが一般的です。
| 治療期 | 時期 | 治療内容 |
|---|---|---|
| 第1期治療 | 小学校低学年～中学年 | 顎の成長を利用した骨格的改善、スペース確保、習慣改善 |
| 第2期治療 | 永久歯が生えそろった後 | 歯の一本一本を理想的な位置に移動、最終的な歯並び完成 |
第1期治療（成長期に行う治療）
乳歯と永久歯が混在する、小学校低学年から中学年にかけて行う治療です。
この時期は、顎の骨が活発に成長しているため、その成長を利用して骨格的な問題（受け口、出っ歯、顎のズレなど）を改善したり、永久歯が並ぶためのスペースを確保したりすることに主眼を置きます。
指しゃぶりや舌の癖など、歯並びに悪影響を及ぼす習慣の改善も、この時期に行います。
第2期治療（永久歯が生えそろってからの治療）
全ての歯が永久歯に生えそろった後に行う、成人矯正と同様の治療です。第1期治療で整えられた顎の骨格を土台として、歯の一本一本を理想的な位置に動かし、最終的な歯並びと噛み合わせを完成させます。
第1期治療が適切に行われていると、この第2期治療が不要になったり、比較的短期間で簡単な装置で完了したりするケースが多くなります。
早い時期に矯正治療を始めることはメリットいっぱい！
なぜ、永久歯が生えそろうのを待たずに、早い時期から介入することが望ましいのでしょうか。
それには、お子さまの時期だからこそ得られる、いくつかの重要な理由があります。
顎の健全な成長を促せる
顎が小さい、上下の顎のバランスが悪いといった骨格的な問題は、お子さまの成長期であれば、比較的簡単な装置で成長を正しい方向へ誘導することが可能です。
これにより、将来的に外科手術が必要になるような、より複雑な問題を未然に防ぐことにつながります。
永久歯の抜歯リスクを減らせる
歯が並ぶスペースが不足している場合、成人矯正では健康な永久歯を抜歯してスペースを作ることがあります。
小児矯正では、顎の骨の成長を促してスペースを広げることができるため、将来的に大切な永久歯を抜かずに済む可能性が高まります。
指しゃぶりなどの癖を改善できる
指しゃぶり、舌を突き出す、口で呼吸するといった癖は、出っ歯や開咬（前歯が噛み合わない状態）など、不正な歯並びの直接的な原因となります。
早い段階でこれらの癖を改善に導くことで、歯並びの悪化を防ぎ、正しい顎の成長を促します。
心身への良い影響
歯並びのコンプレックスは、お子さまが思い切り笑えなかったり、人前で話すことに消極的になったりする原因にもなり得ます。
口元の見た目を改善することは、お子さまの自信を育み、健やかな心の成長をサポートします。
矯正相談を始めるのに適した時期
お子さまの歯並びについて、いつ専門家に相談すれば良いのか、迷われる保護者の方も多いことでしょう。一つの目安として、上の前歯と下の前歯が永久歯に生え変わり、第一永久歯の奥歯（6歳臼歯）が生えてくる、6歳から7歳頃に一度、矯正専門の歯科医師に相談されることをお勧めします。
この時期にお口の中を拝見することで、将来の歯並びや顎の成長を予測し、治療が必要かどうか、また始めるとすればどのようなタイミングが適切かを見極めることが可能です。
もちろん、それより早い年齢でも、受け口や指しゃぶりなどが気になる場合は、いつでもご相談ください。
当院の小児矯正における考え方
大切なお子さまの将来に関わる治療だからこそ、私たちは専門性と、お子さまへの配慮の両面を大切にしています。
矯正歯科の認定医による専門的なアプローチ
お子さまの顎の成長予測は、非常に専門的な知識と経験が求められます。
当院では、成人矯正と同様に、矯正歯科を専門とする学会の認定医が、お子さま一人ひとりの成長段階と、お口の状態を正確に診断し、治療計画を立案します。専門医ならではの視点で、お子さまの成長の可能性を引き出し、負担の少ない効率的な治療を追求します。
お子さまの気持ちに寄り添う診療
矯正治療は、お子さまご自身の協力が不可欠です。私たちは、お子さまが治療の必要性を理解し、前向きに取り組めるよう、お子さまの目線に立った分かりやすい説明を心がけます。
児歯科のページでも触れているように、歯科医院に慣れていないお子さまに無理強いすることは決してありません。安心して治療に臨めるよう、信頼関係を築くことから始めます。
保護者の方との密な連携
治療の主役はお子さまですが、その成功には保護者の方のサポートが欠かせません。
治療の各段階で、お口の状態や治療の進捗、ご家庭で気をつけていただきたいことなどを丁寧に説明し、保護者の方の疑問や不安にいつでもお答えできる体制を整えています。
お子さまの成長を、ご家族と私たちとで、一緒に見守っていきたいと考えています。
お子さまの輝く未来のために
小児矯正は、単に歯を美しく並べるだけではありません。生涯にわたる健康の基盤を築く治療です。
美しい笑顔は一生の贈り物であり、健康な噛み合わせは健康な身体を支えます。
私たちは、小児矯正をお子さまの全体的な健やかな成長を支える重要な要素として捉えています。お子さまの歯や顎について、どんな小さなことでも気になることがございましたら、遠慮なくご相談ください。相談という第一歩が、お子さまの輝く未来への大切な一歩となります。